2016年4月16日土曜日

ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム(制作:アードマン・アニメーションズ)

<予告映像>


<ひつじのショーンとは>
ショーンとその仲間の動物たちが牧場で巻き起こす大騒動!
彼らに振り回される牧羊犬のビッツァーは、
牧場主に気付かれる前にいたずらをやめさせようといつも大いそがし。
可愛さとドタバタの中にちょっぴりイギリス流のジョークが利いたコメディです。
ひつじのショーン 公式サイトより

<映画「ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム」について>
牧場でのんびりと過ごすショーンと仲間たち。
ある日、ショーンは牧場主から自由になる生活を手に入れるためにあるいたずらをすることに。
ショーンと群れの仲間たちは牧場主を眠らせて、牧場の隅にある車の中に移し、
まるで夜になったように見せかける。
ところが、牧場主が中でぐっすり眠ったまま車が動き出し大暴走!
牧羊犬ビッツァーは暴走するトレーラーの後を追いかけて都会へ…。
牧場に取り残されたショーンと仲間たちは大混乱。
そこでショーンたちはビッツァーと牧場主を追いかけて都会へ旅に出ることに!
はたして、ショーンは牧場主を見つけ出すことができるのでしょうか…。
映画 ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム~サイトより

テレビ放送されている七分間エピソードから約十二倍の九十分の長編映画が遂に作られました。制作はすごい手間がかかっていて、週に二分半しか撮ることのできない映像を二年間かけて形にしたそうです。二年前に作ったものを信じて作り続けることができるのが、誰にも真似できないような忍耐力があるなと感じます。そもそもテレビシリーズも凄い苦労されているので、アードマン・アニメーションズにとっては当たり前のことなのかもしれないですね。

<感想>
内容についてですが、ショーンとビッツァーの子供の頃が見られます。ショーンは目がクリクリしていて当たり前に可愛いですが、ビッツァーのビーズみたいな目も愛嬌があって良いですね。純粋というかちょっと頭が弱そうにも見えます(笑)。今のビッツァーらしさが出ていますね(笑)
牧場主(私はおっさんと呼んでいるので以後おっさんです)の若い頃のイケイケな姿も見ることができます。今のおっさんと比べると色々な経験をしてきたのかなと想像させます。意外に苦労人なのかもしれません。
今回の映画ではなんとこのおっさんがかなりフューチャーされています。おっさんとショーンやビッツァーたちの絆がテーマのようで感動的なラストに映画館で何回も泣いて恥ずかしかったです(笑)。ところでテレビシリーズを見ているとショーンとおっさんに絆があったことは意外ですよね。
意外と言えばまだあるんですが、モブキャラひつじに名前っとキャラ付けがされました。ティミーやシャーリー以外にツインズ、ヘーゼル、ナッツと。映画の中では名前は出てこなかったようなので是非パンフレットで確認してみるのも面白いかもしれません。
パンフレット(税込み820円)にはスタッフのインタビューも載っているのでファンなら買った方が良いです。
「ウォレスとグルミット 危機一髪!ウォレスとグルミット 3 クラッキング・アドベンチャーズに収録)で初めて登場したショーンですが、今回の映画でショーンの時系列が何となく整理できたような気がします。「ウォレスとグルミット 危機一髪!」では、どうやらおっさんの牧場から盗まれたところから始まったみたいですね。てっきり名も知れぬ牧場からショーンは盗まれ、物語の終わりにウォレスがおっさんの牧場に寄付したとずっと勘違いしていました。

<評価>
子供は勿論笑いっぱなしですが、大人に対してシュールな笑いを提供してくれる、さすがはアードマン・アニメーションズのクオリティです。
構成も素晴らしく、のびのびしているシーンでも制作スタッフの遊び心に、後のシーンの細かい伏線が用意されていて、してやられた気持ちに何度もさせられました。
ショーンの多才振りと機転の利いた頭脳プレイは相変わらずでテレビシリーズ通りの愛されるキャラクターになっています。
ちょっと厳し目の評価なんですが、ウォレスとグルミットシリーズの面白さを期待すると肩透かしするかもしれません(それでも最新作「ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢」よりは大分面白い)。傑作だと断言することはできませんが、制作スタッフのひつじのショーンに対する熱い思いが見ている方にも伝わってきます。凝った部分がいくつかあって(私は一回観ただけではわかりませんでした)、二回以上観ると凝ったセットや映画のパロディなど新しい発見ができる奥深さがあります。
ウォレスとグルミットファンはわかりませんが、ひつじのショーンのファンには満足すると出来になっていると思います。
それでも私は、テレビシリーズのティミーの天才振りや、ショーンをグルミットのように大活躍させて欲しかった気持ちが映画を観終わった後も残っていました。おっさんフューチャーの感動作だから仕方ないのかもしれないですが、甲乙付け難いというか、ウォレスとグルミットの展開か今回のような感動方面かどちらが良いか比べられなくて憎らしいですね(笑)。映画二作目に期待したいです(いつ作られるんでしょうか)

最後にこの映画のサウンドトラックが七月十五日に発売するそうです。私は買う予定です。ひつじのショーンってテレビシリーズのサウンドトラックがなかったように思えたので、これを機会にガンガンヘビロテしたいと思います(笑)

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