【”サガ スカーレットグレイス 緋色の野望”とは】
複数の主人公と、高い自由度のフリーシナリオにより重層的な物語が展開する。
『サガ スカーレットグレイス』が進化し、複数のプラットフォームに登場。
タイムラインシステムを軸としたバトルは、
「閃き」、
「陣形」等によりとても幅広く、
レベル性が排除された独特の成長システムで、唯一無二のRPGが体験できる。
(公式サイトより)
PS VITAで発売されていたサガシリーズ最新作
”サガ スカーレットグレイス”の完全版です。
対応機種は
PS4、
NINTEDO SWITCH、
PC(Steam)、iOS、Androidです。
私はSteam版でプレイ中で、現在はレオナルド編をクリアし、二週目のウルピナ編をしています
(アフィリエイトはニンテンドースイッチ版です)。
過去にクリアしたサガシリーズはロマサガ2、3で、それと比較した
ネタバレ有りのレビューと感想になります。
【良いところ】
・小林智美さんのデザインする魅力的なキャラクターたち
・伊藤賢治さんの独創的な音楽
(主人公ごとに違う通常戦闘曲)
・サガらしい突き抜けたキャラクターたち
・基本的にどこに行ってもいいフリーシナリオ
・先が気になるイベント
(やめ時を失う)
・サガお馴染みの閃きシステム
(閃いた技が追加攻撃される一発逆転の爽快感)
・タイムラインシステムにより無駄な技や術があまりない
(技の強弱によって行動できる回数が決まり、弱い技、術も使う必要ができた)
・連撃により絶体絶命と一発逆転のドキハラ感が生まれた
(連撃によって追加攻撃をしたあと、強い技の使用コストが減り怒涛の攻撃が可能に)
・わかりやすく中毒性のある成長システム
(技、術を使い込むほど強く使いやすくなる、素材を集めて鍛冶屋ごと鍛えるなど)
・技、術、陣形、ロールなどの効果が明記されてプレイしやすい
・サクサクとした動作
(ロード時間をあまり感じない。Steam版でキーボードとマウスの操作でも快適です)
【うーんと思うところ】
・ちょっと微妙な?グラフィック
(キャラクターの影や戦闘中の背景をもう少しリアルにして欲しかった)
・鍛冶屋などのUI?が若干わかりづらい
(装備、持ち物の切り替え)
・三連戦以上のバトルにやる気が出ない
(ちょっとした合間にできないため。腰を据えてゲームするのに抵抗が……)
・魅力的な中堅ボスがいない
(七英雄や四魔貴族のような存在。シグフレイ以外にもいて欲しい)
・唐突に始まるラスボス戦
(主人公によっては違うかもしれません)
【賛否両論のところ】
・主人公によっては本筋のストーリーが短い
(レオナルド編ではわりとあっさりしていました。現在、ウルピナ編は結構ボリュームが多い。ほかのキャラが気になります)
・武器が一種類しか持てない
(選択肢が狭まった分取っつきやすくなったかも)
・連携がない
(連携の複雑な条件について考える必要がないのは良いかもしれない)
【改善して欲しいところ】
・装備などの効果をわかりやすい表示方法
(ボタンを押して詳細を見る手間をなくしたい)
・敵の行動順、行動内容がわかる理由についてストーリーと絡める
(相手の細かい動きを予知できる特殊体質とかストーリーに絡んでいるとより没入できる)
・連撃がある理由についてストーリーと絡める
(相手の陣形が崩れたぞ、隙ができたぞ、総攻撃だ! とかストーリーに絡んでいるとより没入できる)
【感想】
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サガは大好きなんでファン目線になってしまうんですが、上記のこともあって超絶面白いです。
主人公ごとの話や仲間が違って閃く技なども多様な変化があり、リプレイ性が高いです。
目が痛くなる、耳鳴りがする、変な汗が出て、
体が熱くなっているのに、ずっとやり続けてしまいます(笑)。
大抵のコマンドバトルのゲームはやり続けていると戦闘を見るのが面倒になって、
キャラクターの行動を決めたタイミングで飲み物を取りにいったり、
お手洗いを済ませたりするんですが、
閃きや連撃の関係でバトルを見るのが非常に楽しく、
脱水症か膀胱炎になりそうです。 |
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行動に反応して迎撃するインターラプト技があるのですが、
敵のインターラプト技をインターラプトする演出が格好良いですね。
(お前の動きは見切ったぜ、みたいな。逆の場合は絶望です)
前作”サガ スカーレットグレイス”はゲームの中身の完成度を高めること優先し、
ボイスをあえてなくしたらしいのですが、あるのとないのでは、かなり没入感が変わると思います。
ボイスの流れる頻度は他のゲームよりも若干少ないですが、逆に要所要所にメリハリがあって良いです。
ラスボス戦で各キャラクターごとにボイスがあるのはやっぱり熱いですよね(笑)。
ラスボス戦のBGMは過去作と比べて変わっていますが、聞き慣れてくると良いです。
初戦の曲調がミンサガの情熱の律動系な気がしています。
最終戦もラスボスって感じが強くて好きです。
エンディングは”ファイアーエムブレム”みたいに
キャラクターがその後どうなったのかが知れて面白かったです。 |
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今作が発売されたということは、
PS VITA版の”サガ スカーレットグレイス”の売上が良かったと言うことですが、
正直よく売れたなという気がします。
PVなどで事前に情報を知っていましたが、ダンジョンをなくしたり、
複雑なバトルシステムなど、一見して取っつきづらいですよね(笑)。
今の売れるゲームの特徴は、わかりやすく親切で馴染み深いゲームシステムと、
現実感のある綺麗なグラフィックだと思っています。
多くのプレイヤーは現実に疲れていて、現実世界とは全く違った幻想を体験することや、
決められた努力し続ければ確実に強くなったり、
報酬が得られたりするような理想郷を求めている気がしています。
その結果、接待的なゲームが増えたのかなと思っています。 |
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サガシリーズはその潮流の真逆にいますよね(笑)。
俺は俺の作りたいものを作る、だから付いてこいみたいに男らしいです。
そういうのがゲームから滲み出ていて、だからキャラクターたちもあんな野郎みたいな感じなのかと(笑)。
実際にプレイすると、複雑なシステムは思った以上に取っつきやすく、
やればやるほど理解が深まって面白くなっていくのですが、
まず始めに手にとって貰えるかどうか難しい気がしています。
セーブデータの引き継げる序盤の体験版などがあると売上が上がりそうな?
けど、全てのシステムを体験できず、
返って程度が低いと思われて,下がりそうな気もあります(汗)。
広報する人は大変そうです。
自分ならコアなゲーマー以外に魅力を伝える方法が思いつかないです。 |
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では、”サガ スカーレットグレイス 緋色の野望”を人にお勧めできるかについてですが、
難しいゲームが駄目な人、RPGに拘りがあり戦った分だけ強くなると考えている人、
にはお勧めできません。
逆に、今のゲームは温すぎると思う人、普通のRPGに飽きた人、コマンドRPGの進化を見たい人、
変わった新しいゲームをしたい人にはかなりオススメです。
ゲームに拘りのない社会人の方も逆にハマりそうに思います。
サガシリーズをはじめてする人にもオススメです。
今作はダンジョンをなくしたことでシンボルエンカウントを避ける手間が省かれ、
一回一回のプレイをサクサクできます。
極意化する手間や見切りの習得や、毎回仲間にする手間などの作業感はなくなっており、
LPが0になってもキャラは消滅せずに一定期間使えなくなるだけです。
動作は軽快でロード時間は余り感じず、他のサガ作品に比べて親切なところが多いですよ。 |
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最後に、時と場合によりますが、失敗を恐れて決められたことだけしている人と、
失敗してもいいから目標に向かって挑戦し試行錯誤する人、
将来的にどっちが面白いと思いますか?
ゲームは空想の世界ですが、
綿密な計画をしても理不尽な目に遭うこと、その理不尽から多くを学べることなど、
そういった現実の厳しさを、面白く教えてくれるサガシリーズが好きで、
このゲームが大ヒットしてくれるような世の中になったらと思っています。 |
【紹介映像】
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