<目次>
・緑(4P)<緑(あらすじ)>
・モニュメント(4P)
・蝶の家(4P)
・エヴァンス夫人の失踪(8P)
・胡蝶探記(24P)
・地下鉄で海へ(16P)
・中国魔術と魚妖公守(8P)
・Rendez-vous-逢瀬(32P)
・月人(4P)
・夏人記(36P)
・花仙(7P)
・a dream of Eu(四コマ漫画)
・one more dream of Eu(四コマ漫画)
・夜雀(8P)
・花尾(23P)
熱病に冒された父は医者から見放されたが、森に住む物知り婆さんは「帰り道に誰とも会わなければ父は助かる」と言った。しかし、息子は帰り道に……。
<モニュメント(あらすじ)>
ナチス・ドイツの時代。戦場で孤立した兵士は森で少女の姿を見て……。
<蝶の家(あらすじ)>
お茶の中の蝶を飲み込んだ男は「薄情者」と呼ぶ女と出会い蝶を返してくれと言われる……。
<エヴァンス夫人の失踪(あらすじ)>
紅毛碧眼のインディオであるエヴァンス卿夫人と山間の洞窟「巨人の穴」に関する物語……。
<胡蝶探記(あらすじ)>
一匹の蝶を追って椰子林にその消息を絶った古生物学者星明十太郎から小包みが届く。それには星明の日記と木枠のガラス箱が入っていた……。
<地下鉄で海へ(あらすじ)>
お互いに地図を持った男と少女。男は子供の頃、自分の名前を地図に書き込み、自分だけの土地で自分だけの人生を夢見ていた……。
<中国魔術と魚妖公主(あらすじ)>
魚を漁るのを生業にしていた若者はある日人魚を釣り上げる。「私を元の姿に戻して下さるなら、水宮にお招きして魚水の愛を誓いましょう。私も私の富も全てあなたのものです」と人魚は言った……。
<Rendez-vous-逢瀬(あらすじ)>
小此木の絵が日本無名展に入選した報せを持って訪問すると、作品のモデルになった歌野という女性を紹介された……。
<月人(あらすじ)>
天文学者のSから実験に成功したと報せを受ける。実験について聞くと、「あの夕空に浮かんだ月は本物の月ではないかもしれない」と真顔で言った……。
<夏人記(あらすじ)>
大正二年の夏に松武伸夫の戯曲(夏人記)が名優の滝野清男によって上演される。だが、夏人記の稽古中に怪しいことが何度も起こり、松武は夏人記の登場人物である遊女鳴滝について話し始める……。
<花仙(あらすじ)>
中国の神仙から学んだ術で掛軸の中に入るとうっかりと道に迷い、間違いで古道具屋の掛軸に出てしまう。「お助け下さいまし!!」と眼鏡を掛けた男に言われ……。
<a dream of Eu , one more dream of Eu>
四コマ漫画。
<夜雀>
外題げだいとこのまれる
外題は何かとおたずねあれば
化けの先遣「夜雀」の事
なにが出るやらわかりにゃせぬ
文句はおろかに候えど
聞き手が上手ぢゃお客様
古語で書かれた化け物が出てくる昔話物のような。
<花尾>
あらすじをまとめることができませんでした。挿し絵たっぷりの一人称視点小説のような。
<感想>
ナンセンス系、幻想系、エッセイ風、昔話とバラエティ豊かな短編集です。「夜雀」は現在不定期連載中のBEAST of EAST
特に気に入ったのは「地下鉄で海へ」「中国魔術と魚妖公主」「夏人記」「花仙」「花尾」です。「地下鉄で海へ」は想像したことのない幻想的な物語が気に入って、「中国魔術と魚妖公主」はナンセンスな雰囲気が良くて、「夏人記」は戯曲と怪異的雰囲気が好みで、「花仙」はこちらもナンセンスなオチが気に入っていて、「花尾」はこれでもかとたくさんの挿し絵がある小説のようで、私の理想とする小説の形を見事に表現していて驚きました。山田章博さんは書籍(探偵玄居煉太郎 からくり座
最後に山田章博さんの漫画のオススメはどれかを言って終わりにします。どれから読んだらいいかわからない、迷ってしまって選べないという方に参考になればと思っています。
一番オススメなのは「BEAST of EAST」です。息を飲むような圧倒的な絵と文章を体感して貰いたいですね。大げさかもしれませんが、読んでいると圧倒的な世界に酔わされているように時間が止まったようにゆっくりになるんですよ。といっても、「BEAST of EAST」は現在四巻あって合計の値段(現在2015年10月10日約3800円)を考えると、入門は「夢の博物誌」が買いやすくお勧めです。
他に代表作でロードス島戦記 ファリスの聖女
ではでは。
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