<あらすじ>
垂れ目、丸い鼻、
笑みを浮かべた口元にはいつも葉巻が。
初めて彼を目にした者は『にやけた男だ』と
口を揃えて云うだろう。
だが彼の名を知らない者は、この世界に無きに等しい。
『海賊コブラ』
左腕に仕込んだ【サイコガン】、
そして、美しき相棒アーマロイド・レディと共に
愛機タートル号で宇宙を飛び回る
コブラは宇宙一の賞金首だ。
(寺沢武一公式サイトbuichi.comより引用)
<発売中のコミックとエピソード>
COBRA 1
COBRA 2
COBRA 3
COBRA 4
COBRA 5
COBRA 6
COBRA 7
COBRA 8
COBRA 9
COBRA 10
COBRA 11
COBRA 12
COBRA ザ・サイコガン(前編
COBRA ギャラクシー・ナイツ
COBRA タイム・ドライブ
COBRA ブルーローズ
COBRA マジックドール(前編
コブラ 大解剖
※一部新品で手に入らないものがあるので、気になる人は電子書籍がいいかもです。
<感想>
『COBRA THE SPACE PIRATE』は左腕にサイコガンを付けた宇宙海賊コブラが主人公の漫画です。コブラの二枚目と三枚目を行き来する飄々としたところや、サイコガンを見せた途端に敵が「まさか、コブラかっ!?」「ビームが曲折したっ!?」などのやられ台詞が気持良いです。
ハイレグ姿の多い女性キャラクターがセクシー、特殊偏光ガラスでできたクリスタルボーイ、戦国時代の武将のような甲冑を着たサラマンダー、自らの種子を人間に埋め込み操る植物系人間のターベージ、自由に操ることのできる髪と無機質な仮面のようなアイアンヘッド、人骨のデザインが特徴的なスカルヘッド、蝶が本体であるパピヨン、笠を被った海賊ギルドのブラックダーツ隊隊長のメガ・カーンなど、見たこともない、一度見たら忘れられないくらいデザインが素晴らしいです。
バリエーション豊かなSFストーリーが展開されるのですが、個人的に好きなエピソードは「ラグボール」「二人の軍曹」「海底の墓標」「カゲロウ山登り」「タイムドライブ」「マジックドール」です。「ラグボール」は熱い展開!、「二人の軍曹」は誰が裏切り者なのかわからないサスペンスが、「海底の墓標」はシーメンのボスであるアイアンヘッドのデザインが特に好きで(笑)、「カゲロウ山登り」は信じないと消えてしまうカゲロウ山に多くのことを感じさせる深みがある(先生の言う構成の素晴らしさにまだ気が付けていないので何度も読み直して見つけたいですね;)、「タイムドライブ」はアーマロイド・レディや過去のコブラと現在のコブラが出会うシーン、改造されたレイラが好きで、「マジックドール」はメカが疑似生物化してしまうという今までになかった新作の雰囲気に、人形遣いのマリオの再登場、ザナドゥ、頭が丸い水槽の魚であるジータのデザインなどが気に入っています。
寺沢先生は絵の拘りが凄くて、週間少年ジャンプでは珍しい描き溜め形式が取られたのも有名で、ジャンプの中でも特別な作品なのが伝わってきますよね。
コブラは1978年から連載された漫画で、それを何を今更と思われるかもしれないですが、ハマったきっかけは『スペースコブラ』というテレビアニメシリーズを見たからです。少し前に放送したのを見たのですが、とても面白く、毎週コブラが放送されるのを楽しみにするようになりました
コブラの完全版(コブラ復活からリターンコブラまで)は約300Pでかなりお得で、フルカラー版(ザ・サイコガンからマジックドールまで)は各巻約200Pとなっています。フルカラー版は完全版と絵柄が変わり(?)、アメリカのアニメタッチの絵とCGが使われた印象を受けます。余談ですが、「ザ・サイコガン」「ギャラクシー・ナイツ」はセルフパロディ、パラレル的な話と思っています(でないとクリスタルボーイの言っていることがおかしいので)。前者は「イレズミの三姉妹」「雷電の惑星」「六人の勇士」から、後者は「二人の軍曹」「リターンコブラ」の要素が入っているように感じました。要素が入っている程度で話は新作なので、同じものを読むという不安はないですよ。
コブラは全て読み終えたあと、またすぐに読み直してしまうほど面白いです。「コブラは歳を取らない作品」と言われる意味がよくわかりました。
それでは三週目に行ってきます(笑)。
<寺沢武一原画展 ART of コブラ とか。>
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